2010年6月27日日曜日

個人知は常に組織知の先を行く…企業に於ける集団的知性の弊害

個人知は常に組織知(集合知)の先を行く。

此れが理解出来ない人はPSを沢山繋げばスパコンに成るからスパコン技術なんて要らないと本末転倒な事を云う。
勿論マクロ的な話だが、人間の脳をスパコンに例えると其れがよく分かり易い。

スパコン開発の核心は最先端高速チップ、そして其のチップ同士を高速でバイパス接続する技術。
詰まり汎用チップを本体を介してケーブルで繋ぐ何て謂うのは先行技術に対する後手後手の手段、単なるサーバ群に過ぎないのだ。

そう考えると人間に於ける集合知、即ち集団的知性とは何なのか重ね合わせてみれば、ブレインストーミングに代表される手段がプレステを繋ぎ合わせたレベルに過ぎない事がよく分かる。然も時間が限られ常時接続でもないので劣るかもしれない。
現在の所、人間の脳味噌同士を高速の侭バイパス接続する技術等無い。
そうすると残るは知能の高速化、先ずすべき事は一人一人の脳のパフォーマンスを上げる事だろう。
無論其の一環としてブレストやマインドマップは有効なトレーニング手段でもある。
だが外脳データベースとして活かし連想するのに有効な集団で行うブレストや自脳の連想能力に有効な個人で行うマインドマップにしても、四六時中常に行っている、行える訳ではない為、処理能力に於いてはどう足掻こうと集中して連続的に思考し続けられる個人の脳には敵わないのだ。
だから世の中を変える程のブレイクスルーは常に一人の天才によって為されて来た。否スパコン技術のセオリを考えれば天才発であるのは必然。

要は詰まる所コストに対する捉え方次第、脳には個性が有るし組織に迎えられるとも限らない。
従って企業組織等に於けるブレストは凡人という名の汎用チップの手段としては最善かもしれない。
然し実際の所、其の効果が生きれば生きる程、外見(飽く迄見た目)上個人の人格は目立たなくなる。
もし目立つとすれば其の人の手柄となる為、ブレストの一員を成さなくなる。
従って個性が死ぬ訳ではないので其のフラストレーションはお金や愛社精神によって転化する事になるのだが、其れも此の日本でさえネット社会によって個の存在が強くなって非常に難しくなって来ている訳だが、何れにしても目立つのは企業の社風という擬人化された仮想人格か社内で束ねるトップの人格かと謂う話になる。
そして一番の問題は正にコストの問題で、集団的知性を活かしても活かさなくても社員が只居るだけで人件費が日々刻々と掛かって行くという事だ。
だからアイデアが沢山出ても一度小利益や赤字に躓くと、優先順位として無難な物へ流れて行き易くなりリスクを避ける傾向が強くなる。
そして其の言い訳も集団的知性による解釈として合理的にコンセンサスも整ってしまう。
結果的にアイデアは沢山存在しているのに表に出て具現化される事が無い為、もし其れが一人間のしている事であれば世間では企業組織知が頭の中で思ってるだけで企業体という体は何もしていない正に体たらくという扱いにされるだろう。

恐らく私は其れを解消する存在、一つ前の記事の続きで言えばそういうポジションの役割も持っているのかも知れない。
実際そういう事がついこないだも有った。

其の話に付いては又別の機会に話せる様になったらしたいと思います。

2010年6月25日金曜日

フリーダム

「何てフリーダムな人間だ」とよく言われる。
特に社員さんには自分の仕事のポジションを不思議がられる。

至極当然というか無理も無い。
社内に学生みたいなのがポッと現れ社長の周りをフラフラしていれば休暇で親戚でも遊びに来たのかと思われる。実際其れで通す事もある。
経験上、親戚に偽装した方が部外者に対する無用な抵抗感を生ませずスムーズに事が運ばれ易くなる。
因にこんな風に「親戚です」と口添えして場に馴染ませたり採用に手心を加える様な事は昭和の時代迄は慣例的に行われていた。今は芸能界ぐらいか。
抑抑アイデアは毎回分野が異なるのでディレクタは務まらない。
「出来ませーん」「分かりませーん」と正直に言えば、親戚の小僧が道楽でベンチャーの真似事をしてるだけだろうと思ってくれるので「しょうがないなー(苦笑」と面倒を見て頂けたり、逆に最近では「こうした方がもっと面白くない?」とノリノリの場合も少なくない。
今中小企業は仕事が激減しリソースが浮きまくっている為に何もしない方が寧ろ拷問なのだ。。

然し此れは出頭の必要性が有る場合で、基本的に私は省エネなので社長がアイデアを理解出来れば社長のアイデアとして取り組んで貰うだけだ。

要は社長が儲かると判断し遣ると決断し社員の方々が具現化へ向けフォーカスしてくれさえすればいいのだ。

従って私のポジションを思考順で表せば、社長の閃きに極めて近い外脳である一方でコンサルよりも自由であるという事だ。
其れを実現しているのは個人による成功報酬制と機密保持機構だろう。組織では到底出来ない。

成功報酬型はよく一般的な固定報酬型コンサルから敵視されるが、私は単独個人でコンサルすら名乗っていないので伸び伸びと遣らせて頂いている。
アイデアで勝負する人間にコンサルなんて云う肩書も名刺も要らない。
アイデアを表現したリアルに感じ取れる情報こそが最も必要とされるリアルな現物其の物であり名刺代わりとすれば、此れ以上の強力な実弾は無いだろう。
そしてトップに単刀直入にリアルを突き付ける。其の全てが言霊かメールという飛び道具だ。

自分の仕事相手は常に組織のトップであり裏を返せばトップに直接連絡出来ない相手とはどんなに組織が小さかろうとスルーする。
ソーシャルネットワーク全盛のスピード社会で律儀に仲介人を頼るのは時間と体力と精神力の無駄と思った方がいい。必ず「どんな奴だ?」から始まるだろう。
其の度に一々名刺配って経歴等々個人情報を晒すのかという話だ。バカらしい。
人間、日本国籍、本名、前科無し、カルト信者でも無ければヤクザでもアカでも無い、勿論アイデアは盗品では無いと、此れだけ分かれば十分だろう。何を一個人相手に組織がビビってるんだという話だが、未来に背を向け眼前の表現物其の物を自分の目で評価出来ない者はどんどんスルー。

外部の私を内部の構成員から見ればゲリラ的で何様だと云う話だが多忙なエグゼクティブには歓迎され決断も早い。
正に数秒で鳧が付く勝負の世界。
問題になるのはそっから先の構成員のハンドリング。
だからトップには「私のギャラより具現化を真っ先に考える様集中してください」とお願いする。

もし断る事を念頭に具現化しない理由を拝聴出来たなら、早急に反映すべく即座に引き揚げアイデアの最適化と見込み客の再構成を図り、よりニーズの高い相手へ引き渡せる様に最善を尽くす。
そして愈々アイデアの嫁ぎ先が決まったら、其の決まった旨を元カレ全員に報告する。
此れがとても重要で、報告を受けたトップは「ほう、頑張れよ!」と男らしく祝福して頂ける一方でトップ同士の人妻に手を出してはいけないといった暗黙知的な仁義という信頼関係のバリアが構築され、嫁ぎ先のトップは安心して子作りに励める。

此れが謂わば紳士協定的な「ブレイン(頭脳)」が「インパクト(打ち出す衝撃的)」「パクト(協定)」を意味する造語『bRAiNpACT』の由来である。

凄く理に適った無駄の無いワークフローだと思いませんか?